ちょっとした知識やテクニックをもっているかどうかで、仕上がりに大きな差が出るアイメイク。大切なのは大人にふさわしいアイシャドウの色選びと塗り方、アイライナーやマスカラの取り入れ方です。
まぶたのたるみや肌のくすみ、小じわなど、悩みが尽きない大人世代の目元ですが、ほどよくトレンドを取り入れたアイメイクの知識とテクニックを身につけて、若々しく洗練された印象の目元を手に入れましょう。
40代の基本的なアイシャドウの塗り方
アイシャドウの役割は、陰影をつけて目元に奥行きや立体感を出すことです。薄すぎたり、色をのせる面積が狭すぎたりすると十分なアイメイク効果を得られなくなりますし、逆に濃すぎたり、色をのせる面積が広すぎるとトゥーマッチな印象に。大人のアイメイクで大切なのは「ちょうどいい」濃さです。
そしてもう一点、大人が気をつけたいのが昔ながらの「きちんとグラデーション」をやめること。アイホールと目の際で色のコントラストをつけた「きちんとグラデーション」は古い印象を与えてしまいます。
今っぽさを出すためには、グラデーションはさりげなくつけて、目の際をアイラインとマスカラで締める「ナチュラルグラデーション」へのアップデートが必要です。
40代のアイシャドウの色の選び方
アイメイクでもっとも大切なのが、アイシャドウの色選び。おすすめは単色よりも断然4色パレット。
まぶたのたるみや肌のくすみ、小ジワが気になる大人の目元。悩みをカバーして、魅力的な目元を演出するには、下記の4つのカラーが入ったパレットを選ぶことが必須です。
①さりげなく陰影をつける影色
まぶたに奥行きを出すために必要な“影色”ですが、ダークすぎるカラーは、もともとの目元の影やくすみとリンクして老けた印象に。明るめのベージュやトープがおすすめです。
②肌なじみがよく血色感をもたらすカラー
目元のくすみが気になる大人の女性には、淡めのオレンジやピンクなど、血色感をもたらすカラーが大活躍します。肌になじみやすいよう少しくすんだカラーを選んで。
③彩度が高めのアクセントカラー
「締め色」と呼ばれる目の際を引き締めるアクセントカラーは、しっかりと発色するものでありながら、彩度が高めの色を。ダークトーンだと怖く見える可能性があるので要注意。
④さりげない光沢感をかなえるハイライトカラー
くすみや影が気になる大人の目元には、ギラギラしすぎないほんのりパールやラメ入りのアイカラーで輝きをプラスすると、目元にハリが出て若々しい印象に。シャンパンゴールドはどんな肌色にもなじみやすくおすすめ。
「明るめの影色」、「くすみを飛ばす血色カラー」、「鮮やかなアクセントカラー」、「上品なハイライトカラー」、この4色が入ったパレットを選べば、悩み多き大人の目元も魅力的に。
40代のアイシャドウの垢抜けメイク方法
アイシャドウパレットをどのように使うと、悩み多き大人の目元の垢抜けがかなうのか、サロンワークの傍らヘアメイクとしても活躍する人気サロン「THE GLOBES」の代表・森泉謙治さんがレクチャー。
THE
GLOBES代表・森泉謙治さん。ナチュラルさの中に少しだけスパイスを効かせたスタイルづくりが得意。多様性の時代に合わせた、ひとりひとりの個性を引き出す髪型を提案してくれる。バランス感覚のよさを活かし、美容師とヘアメイクの視点から美容家として活動。“今人生で一番キレイ!”のきっかけとなる「凛とした女性のつくり方」を提案。
モデルは横田沙織さん(41歳)。子育てしながら読者モデルとしても活躍している横田沙織さん。エレガントな着こなしやトレンドのメイク情報を発信しているインスタグラムも人気(@saoriyokota)。
STEP2 血色カラーを少し広めに入れる
パレット左下のくすみオレンジをブラシにとり、STEP1で仕込んだ陰影よりも少しはみ出すくらいに広げます。こちらは色を濃く入れたい目の際にブラシを置いてから上に向けて広げていくことで、自然なグラデーションがついて目元に立体感が生まれます。
STEP3 アクセントカラーを上下目の際に入れる
パレット右下のアクセントカラーをまず、アイライナーブラシにとり、目の際にアイラインを引くように細く入れます。目頭は1/3ほど空け、目尻側は少しはみ出すように塗り、指で軽くぼかして。目の下は付属のチップの細い方で、尻側1/3だけに淡く色をのせることで、自然に目を大きく見せることができます。
SHISEIDO/KATANA FUDE アイ ライニング
ブラシ 税込2,640円
STEP4 まぶた中央にハイライトを
パレット左上のハイライトを指にとり、上瞼の中央にポンとのせます。ハイライトは左右に広げず、黒目の上に丸く入れるイメージで。中央部分に光が集まり華やかさがアップ。
STEP5 目頭に「く」の字にハイライトを
付属のチップの細い方にパレット左上のハイライトをとり、目頭に「く」の字にハイライトを入れます。目を大きく見せながら抜け感を出す効果があるのでお試しを。
STEP6 目の下中央部分にもハイライトをプラス
付属のチップの太い方にパレット左上のハイライトをとり、黒目の下のみに広げます。瞳の輝きを強めながら、涙袋をふっくら見せる効果があります。
完成!
ナチュラルに目力をアップさせながら、トレンド感とこなれた感を兼ね備えた目元に。
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40代のアイシャドウのNGメイク
40代がやりがちなNGメイクは、ダークカラーやくっきりとしたアイラインを目の縁に入れた「締めすぎ」アイメイクと、強めのラメやパール入りのアイカラーを取り入れたり、ハイライトカラーを広範囲に広げすぎた「盛りすぎ」アイメイクです。「過ぎたるはなお及ばざるが如し」の言葉通り、アイメイクもやり過ぎないことが大切です。
NG1 「締めすぎ」アイメイク
目力が低下してきた目元のぼんやり感を払うために、ダークなアイカラーを目の際に広げたり、くっきりアイラインを引いたりしがちですが、「締めすぎ」は怖く見えたり、かえって目が小さく見える原因にも。
NG2 「盛りすぎ」アイメイク
華やかさやフェミニンさを求めて、パールやラメ感の強いアイカラーを取り入れがちですが、大人の目元に輝きが強すぎるアイカラーをのせると、トゥーマッチな印象に。また、まぶたが腫れぼったく見える原因にもなるので要注意。同様にハイライトカラーを広げすぎるのも避けるべきです。
40代の魅力を引き出すアイシャドウのコツ3つ
まぶたのたるみや肌のくすみ、小じわなど、さまざまな悩みが現れる大人の目元をアイメイクで魅力的に見せるために押さえておきたい3つのコツをお伝えします。
コツ1 陰影を仕込んでおく
大人の目元にダークなアイカラーはNGだとお伝えしましたが、血色カラーだけではまぶたが腫れぼったく見えてしまう可能性も。
アイメイクの最初にさりげない影色で陰影を仕込んでおけば、血色カラーを塗ってもすっきりとした印象に。これまで明るいカラーを避けてきた方にも挑戦してほしいテクニックです。
コツ2 グラデーションはナチュラルに
色を使い分けてグラデーションを入れるのではなく、目の際から上向きにぼかすように血色カラーを入れることで自然なグラデーションがつきます。
さらにアクセントカラーの内側にペンシルライナーでラインを入れると、目の際にもさりげないグラデーションが入り、目元の印象が強まります。
コツ3 ハイライトを部分的に入れる
ハイライトカラーは、繊細なパール入りのシャンパンゴールドがベスト。
「盛りすぎ」にならないよう、上まぶたの中央、目頭、黒目の下だけに部分的に効かせること。この3点に光を集めることで、上品な華やぎと若々しさの両方を手に入れることができます。
40代のアイメイクまとめ
① 大人のアイメイクのファーストステップは影色を仕込むこと。血色カラーを塗っても腫れぼったく見えず奥行きアップします。
② グラデーションはきちんと入れない。色を濃く入れたい目の際にブラシを置いて上向きにぼかして自然に仕上げましょう。
③ ハイライトは上まぶた中央・目頭・黒目の下だけに部分的にオン。効果的に光を集めて品よく華やかに仕上がります。
④ 黒のリキッドアイライナーとマスカラでまつ毛を引き立て、自然な目力アップを目指します。